ストレートネックとは、近年増加傾向にある症状の一つです。
【ストレートネックとは】
首がまっすぐに歪んだ状態を示し、病名ではなく、症状名となります。
「え?首なんてまっすぐでしょ!?」と、思う方も多いかもしれませんね。
しかし、首は本来、適度にカーブを描いている状態が正常なんです。
ストレートネックとは、その歪みがなく、頚椎の生理的前湾角度が30度以下になっていることを言います。
正常な人の首の前湾角度が30度から40度の範囲なので、かなりまっすぐになっている事が分かります。
【ストレートネックの原因って?】
では、どのような事が原因で、ストレートネックになるのでしょうか?
1・不良姿勢
うつむき姿勢を長く取ってしまうと、首の生理的カーブが失われて、ストレートネックになります。
近年特に多いのが、スマホ、タブレットPC、PCなどです。
画面に夢中になって、1日中うつむいたまま過ごすという方も少なくありません。
そのため、ストレートネックは、低年齢化しています。
逆に、正しい姿勢を意識するあまり、ストレートネックになる方もいます。
その代表的なものが、バレエや社交ダンスを行なっている方です。
美しい姿勢を保とうとするあまり、首の自然なカーブが損なわれてしまいます。
2・運動
首や頭部、などへの衝撃が加わりやすいスポーツもストレートネックのリスクが高くなります。
中でもボクシングやレスリング、柔道などの格闘技は深刻。
さらにスキーやスノーボードなどの転倒、交通事故によるむちうちでもストレーットネックになる可能性が高いといえます。
3・加齢
首周辺の筋肉、骨、特に椎間板などが老化により機能や質が低下すると、骨の変形によってストレートネックになりります。
【ストレートネックの主な症状は?】
症状がはっきりと現れる方もいますが、無症状の方もいます。
主な症状は
・肩こり
・頭痛
・首の痛み、可動域の悪さ
・頚椎症
・めまい、ふらつき
・手のしびれ
・寝違い
・吐き気、胸焼けなど(逆流性食道炎の症状)
・自律神経失調症など
【ストレートネックを予防するには?】
うつむき姿勢を改善する事が一番の対策です。
特に、PCやスマホを操作する際の姿勢には、注意しましょう。
正しい姿勢とは、背筋がS字を描き、顎を引いて、目線を下に落とす姿勢です。
これを維持するには、スマホやPCをやや斜め下にセットし、画面から40センチほどの距離を保つようにしましょう。
さらに、長時間作業を続けず、1時間もしくは30分に1回は、休憩をとり、全身のストレッチを行なってください。
おススメのストレッチは、両手を背中に回し組んで、背中をそらしながら、顎を上に突き上げます。
顎を突き出したら、首の筋肉を伸ばすイメージで、両腕を引っ張りましょう。
首、背中の筋肉を十分に伸ばし元の位置に戻ります。
この動作を繰り返し3回行なうだけで、ストレートネック予防に繋がります。
ちょっとした工夫と意識だけで、生理的湾曲を失わず正しいカーブを描く事ができますので、早速今日から取り入れましょう。
お子様のストレートネック予防には、保護者が注意しなければいけません。
姿勢の悪さを指摘したり、スマホの使用時間を制限するなどの対策をとりましょう。