腰椎分離症をざっくり説明すると、腰の骨の一部が骨折している状態です。
【腰椎分離症とは】
背骨は、5つの骨で構成され、さらに椎骨という骨の連結で作られています。
その中で一番下に位置する腰椎5番目で分離が発症しやすくなります。
連結する小さな骨、椎骨と椎骨の間には、椎間板があります。
さらに椎骨には、椎間板以外に、椎間関節があって、その間に脊柱管が通ります。
そのうち、椎間関節を構成する椎体と椎弓が折れてしまい分離することで起こるのが、腰椎分離症です。
【成長期の子供に発症のリスクが高い？】
腰椎分離症になりやすいのは、大人よりも成長期のお子様で、身体が未完成で、最も柔らかい事が原因です。
その時期に激しく運動をしたり、過度の負担をかけることによって、疲労骨折のような状態が起こり、その結果、腰椎が分離します。
ジャンプにストップアンドゴー、腰のひねりなどが日々繰り返し激しく行なうオーバーユースが分離症の原因となりますが、それ以外にももともと腰の構成に問題がある方、などもあり、原因は、人によってさまざまです。
また症状も個々により異なるため、大人になって初めて、腰椎分離症に気づく方もいます。
【腰椎分離症の症状は？】
普通の腰痛となんら変わらないことから「単なる腰痛だ」と思い込んでいる方が多いのも事実です。
腰が重い、鈍い感覚がある、張っている感じがする、などで、腰をそらした時にもっとも強い痛みが出るのが特徴です。
中には、運動をすることによって、腰が急に痛くなったり、抜けるような感覚がある、という経験者もいます。
さらに、稀ではありますが、人によっては、足にしびれが現れるケースもあります。
しびれを伴う場合は、腰椎分離症だけでなく、すべり症も同時に発生している事が考えられますので、早めに検査を受けるようにしましょう。
この場合、レントゲン検査などで、骨の骨棘が確認できます。
腰椎分離症は、骨の一部が骨折している状態なので、腰はしっかりとした支えを失い、不安定な状態です。
【腰椎分離症ってどのように治すの？】
一度分離した骨を再びくっつけることは、とても難しいのが現状。
そのため、病院では、できるだけ腰に負担がかからないよう、コルセットなどの装具を用いて、安静にし、骨の癒合を行なうのが一番の治療法となります。
ただ、その間でも痛みが強く現れる事もあるので、薬、湿布、等で痛みを軽減する治療が行なわれます。
しかしながら、お薬による治療は、副作用のリスクが高いため、長期にわたり使用することに不安を抱えている方も少なくありません。
そこで整体や接骨院等によるマッサージや鍼灸治療を希望する方も多いようですが、利用する機関選びは慎重になりましょう。
なぜなら、腰椎分離症は、骨の一部が骨折している状態です。
マッサージによって、さらに症状が悪化する危険性も高いので、腰椎分離症に対する実績経験等がある施設を選ぶのがポイントです。