変形性脊椎症とは、加齢により脊椎が変形するのが主な原因です。
骨の変形によって、潰された椎間板が神経を圧迫して腰痛などのさまざまな体調不良が起こります。
【変形性脊椎症とは】
歳をとるにつれ、骨が変形し、背骨を構成するバランスを大きく崩します。
背骨は、椎骨という小さな骨がいくつも重なっており、椎骨と椎骨の間には、クッションの役割りをする椎間板があります。
椎間板によって、私たちの背骨は、スムーズな動きを可能にしていますが、加齢が原因で、椎間板の質が低下。
弾力性を失うことで、本来の働きができず、椎骨と椎骨がコレまで以上にぶつかり、強い力が加わることで、次第に変形します。
骨そのものが、棘のようになる骨棘等は、その周辺にある神経を傷つけたり、圧迫することでさまざまな痛みとなって症状を表します。
【変形性脊椎症になりやすい人】
骨の老化が原因なので、中高年以降から高齢者に主に発症のリスクが高まります。
しかし、背骨に強い負荷をかけるようなライフスタイル、仕事などが原因で、若くして変形性脊椎症を発症する方も珍しくありません。
重労働や長距離ドライバー、デスクーワークに立ち仕事、その他腰周辺に負荷をかけるスポーツを行なっている方も、変形性脊椎症になりやすいといえます。
【どんな症状がある?】
骨が棘のように変化して形成される骨棘により、神経を刺激するので、それに伴う痛みが現われます。
主に、腰へのこわばりや鈍い痛みです。
例えば、寝返りを打つとき、立ち上がる瞬間などに腰周辺に痛みを感じるなど、動作のスタート時に強い痛みがあります。
ただし、体を動かしていると、次第に症状が軽減し、日常生活に支障なく過ごせます。
そのため、初期の症状では、「歳のせいかもしれない」と症状を見過ごす方が多いのが一般的です。
この時点で、詳しく検査をし、骨棘が認められると変形性脊椎症として診断されます。
背中の痛み、腰の痛み以外に、次のような症状がある場合は、変形性脊椎症が発症している可能性があるので、確認してください。
・更年期障害
・腰痛
・長く歩いた後に腰からお尻、脚に痛みや痺れがある
・腰をそらすと痛みが強くなる
さらに、症状が進むと馬尾神経にまで圧迫が及び、坐骨神経痛の症状が見られます。
特徴は、間欠跛行で、一定距離歩くと痛みが強くなり、少し休むと再び歩けるようになるなど。
このような症状が出ている場合は、脊柱管狭窄症も同時に発生している可能性が高いので早めに対処してください。
【日常生活で出来るケア】
痛みが症状があっても、あまり安静にしすぎるのも良くありません。
体を必要以上に安静にすることで、筋肉が硬く、さらに動きが悪くなります。
適度に体を動かすなどの運動療法を取り入れながら、筋肉の質向上を高めましょう。
ただし、無理は禁物です。
また疲労をためる事も大変危険なので、その日の疲れはその日のうちにしっかりケアできるよう心がけてください。