妊娠・出産以外にも尾骨の痛みを起こす原因がある
お尻のしっぽの部分となる尾骨はかなり細い骨なので、簡単に歪んでしまいます。
特に女性の場合は、男性と比較して筋肉が少なく体が柔軟なので、日常的な癖や様々な体勢が大きく影響してしまいます。
また、妊娠や出産により骨盤が大きく動くことも多大な影響となります。
では、具体的に尾骨の痛みが発生する原因として考えられることには、どのようなものがあるのでしょうか?
あまり考えないことですが尻もちの影響も無視することはできないもので、かなりの衝撃を全身に与えてしまうものなのです。
酷い場合には尾骨を骨折してしまうこともありますし、尾骨は体の中心に位置するので全身に大きな歪みを起こしてしまうことも考えられるのです。
柔らかすぎるソファーに座ることや体育座りをすることも痛みを起こす原因として考えられます。
柔らかすぎるソファーに座ると体が傾いて尾骨に体重がダイレクトに乗っかってしまいますし、体育座りも同様の状況になります。
基本的に尾骨に体重をかけてしまうことは良くないことですし、軽い痛みの原因の約8割はこの2つと言われているのです。
尾骨は骨盤部分にあることから日常の癖の影響を受けやすい部分と言えます。
その為、片足荷重・片方の肩ばかりに荷物をかける・足組み・姿勢の悪い座り方など、悪い癖が積み重なることで骨格が歪んで痛みを発生させてしまうのです。
それから尾骨の痛みの原因が、先にも触れましたが骨折により起こっていることも考えられるので、自己判断しないで病院でレントゲン検査などをすることも必要です。
最も多くみられるのが妊娠中や出産後に起こる痛みで、これは妊娠することで出産に向けて骨盤が開くように準備が始まるからです。
骨盤が徐々に開く際に骨盤の歪みが異常な捻じれ方をして尾骨に痛みが発生しますし、出産後も骨盤の歪みにより痛みが続くことがあるのです。
では、最も多い妊娠・出産による痛みに対しては、どのような対策をしていくと良いのでしょうか?
妊娠・出産により肛門挙筋・尾骨筋・梨状筋といった骨盤隔膜が緩んでしまいます。
その中の尾骨筋には、排尿や分娩で後ろに押された尾骨の位置を元に戻す役割があるのですが、働きが弱まることから尾骨が元に戻らないことで痛くなるなどの症状が出ます。
また仙骨を固定する筋肉の梨状筋が緩むことで、仙骨がズレてしまい尾骨などお尻の中心部周辺に痛みが起こるのです。
このような原因が考えられているので、対策としては骨盤底筋群や腹筋の緩みを正常な状態にして、ズレた骨格を正しい位置に戻すことです。
具体的には、体勢を固定しないで体を動かすように心がけ張りや凝りを緩和して血流を良くすることです。
また骨盤ベルトなどを使用して骨盤の安定と筋力の補助をしてあげることです。
それから寝返りができるスペースを確保して寝るようにすることで、これは寝返りをすることで歪みが改善されたり、体にかかる負担が分散されたりするからです。
こうしたセルフケアも良いですが、整体や整骨院で施術を受けて改善することも検討してみると良いです。