【TFCC損傷とは?】
TFCC損傷とは、手首のケガです。
TFCCとは、手首にある「三角繊維軟骨複合体」のことで、じん帯や半月板と同じような軟部組織で、8つの骨からなる手根骨という部分にあります。
TFCCは、手首の外側の衝撃を吸収するクッション性の役割りと手首を安定させる役割りを持つため、この部分が損傷すると手首を中心とした不調が現われます。
TFCC損傷の原因は、交通事故による外傷や手首を頻繁に使用する仕事に従事している方、その他、加齢による骨や軟部組織の劣化等で発生します。
交通事故の場合では、主にバイクや自転車による転倒で手首を強く地面に打ちつけたときや、自動車のハンドルを握っている時にぶつけられた衝撃で、TFCC損傷することが知られています。
【TFCC損傷の症状について】
主な症状は、腕を回転させる動作で、手首の小指側に痛みがあります。
その他手首の腫れ、小指側から音がなる、などの症状があります。
病院や整骨院等では、TFCC損傷の診断、確認方法として、痛みがどの程度なのかチェックする「誘発テスト」や「画像診断」などが行なわれますが、レントゲンでは、TFCC損傷の損傷が骨ではなく、軟部組織なので、異常の確認ができません。
そのため、MRIなどが用いられます。
それでも、細かい部分の損傷の場合は、有無の確認が難しいので、思うような治療が進められないこともあります。
しかし、自覚症状がはっきりとあり、日常生活にまで支障をきたす場合は、整体や整骨院にも相談してみるといいでしょう。
病院では、はっきりとした異常がみられない症状については、これといった治療が行なわれにくく、湿布や経過観察等になる可能性があります。
一方、整体や整骨院では、病院とは異なるアプローチで緩和を目指すため、これまでとは違う結果を導く事もできるでしょう。
諦めずに一度整体や整骨院の相談されることをおすすめします。
【どんな治療?】
病院では、通常手術をしない温存療法を用いて、ギプスやサポーターなどで手首を固定し、しばらく安静をはかります。
その時、強い痛みを感じる場合は、ステロイド関節内注射等も実施します。
手術の場合は、骨を切ることもあるので、内容等を十分理解したうえで判断するようにしましょう。
【TFCC損傷の予防に向けての対策】
交通事故以外にも、テニス等で頻繁に手首を使うスポーツ、柔道や格闘技など手首で体を受け止める動作、パソコンなどキーボードを長時間打ち続ける動作などでもTFCC損傷になる可能性があります。
そのため、手首のケアに意識することがTFCC損傷を防ぐポイントです。
・運動中のケア
スポーツ中のTFCC損傷の予防には、なんといっても十分な安静、運動前後のストレッチ、マッサージなどメンテナンスが不可欠。
少しでも違和感を感じたら、しばらくは安静するなど、十分な休息をはかりましょう。
その他、スポーツ専門の整体院や整骨院でプロのメンテナンスを受けるのもお勧めです。
・食生活
加齢によりTFCCを構成する部分は、劣化し、本来の機能が失われます。
この状態をできるだけ回避するには、食生活の見直しが必要です。
腱や関節の潤滑油にたっぷりの栄養を与えるには、バランスのよい食事が不可欠。
毎日の食事から栄養を補給することが難しい場合は、サプリメントなどで効率よく摂取することも必要です。
また十分な睡眠によって、成長ホルモンが活性化され、強く丈夫な細胞を生み出すことができますので、生活に見直しを今すぐ行ないましょう。