物を食べるたびに顎から「ガキガキ」「ぱきぱき」と音が聞こえる場合は、顎関節症を疑いましょう。
異音がする場合は、すでに症状が進行している可能性もありますので、早めの対処が必要です。
【顎関節症とは】
顎の関節、その周辺の筋肉が痛い、音が鳴る、口が開きにくい、などの症状が出ることを「顎関節症」といいます。
耳穴から前1センチくらいの場所に顎の関節があります。
口を大きく開くと、その部分が凹んだり、動いたりするので、触れることができます。
この関節は、頭の骨にじん帯や筋肉でぶら下がっている状態です。
そのため、顎関節症になると、頭への影響も発生します。
顎関節症の原因は、さまざまな要因が複雑に絡み合って、発生するので、その原因をよく理解することが改善や予防への近道です。
【顎関節症の症状について】
主な症状は次のとおりです。
■顎や周辺の痛み
口を大きく開いたり、もしくは物を食べるために開く際にも、顎周辺の筋肉に痛みを感じます。
これは、顎周辺に何かしらの炎症が起こっていることが原因です。
あくびやくしゃみなどの些細な動きでも痛みを感じることがあります。
我慢できないほどの痛みを感じる場合は、お薬を使って、一時的に緩和する事も必要です。
痛みでイライラするのは、他の不調を引き起こすきっかけになるので、我慢はよくありません。
また、何をするたびに痛いのかを把握し、できるだけ、痛みが出るような行動はとらないようにしましょう。
顎関節症の場合、口を大きく開くことで痛みが強くなるので、口の開け閉めには注意が必要。
さらに、硬い物を食べると、顎に負担がかかるので、痛みが改善するまでは硬い物を避けるのがベスト。
■音が鳴る
カクカク、パキパキ、ガクン、ミシミシ、ピキンッなど、音の感じ方は、人によりさまざまです。
ただ、顎を動かすたびに、何かしらの音が聞こえるのが特徴。
顎の関節は、関節円盤という軟骨があり、その軟骨がすれたり、動く時に音がなるのが原因です。
音が鳴っていても、口の開閉になんら問題がない場合は、経過を見るのが一般的。
ただ、以前に比べ、音が変わったり、痛みも強くなるようであれば、お薬を使いながらの治療が必要です。
■口が開かない
通常私達の口は、指3本分縦に入るほど開くのが正常。
しかし、顎関節症では、これ以上開かない、開きにくいと感じることが多く、症状が進行すると、指1本も入らないこともあります。
頬やアゴ周辺のマッサージにより、少しずつ開閉できるようにはなりますが、自己判断で行なうのは大変危険です。
整骨院や整体院などプロの施術で、筋肉をほぐすようにしましょう。
■その他の症状
顎関節症では、顎に対する直接の違和感など以外にも次のような症状があります。
例えば、かみ合わせの違和感です。
ものを食べる際に口を開き、閉じる時、顎がゆれる感じがする、上下の奥歯がかみ合わない、隙間ができる、といった状態です。
これは、すでに顎の関節が大きくずれてしまっていると考えられます。
また顎の歪みが、体の歪みからきている場合、歪みによって自律神経の乱れ、肩こりや腰痛、耳鳴りやめまいなど全身にかかる不調となる場合もあります。
上記の症状を感じる場合は、整骨院で、体の歪みを整える施術が有効です。
症状が悪化する前に早めに対処しましょう。