変形性膝関節症とは、ひざが痛くなる病気です。
【変形性膝関節症とは】
骨のように硬いもの同士が直接ぶつかってしまうと、骨自体が変形し、本来の働きを失います。
関節も同様に、骨と骨がぶつかってしまうと大変なので、それを回避するため、クッション性に優れた関節軟骨が骨と骨の間に存在します。
しかし、何かしらの原因で関節軟骨が磨り減ったり、変形したりすると、骨と骨が直接ぶつなるなどのトラブルが発生し、変形性膝関節症としての症状が現われます。
変形性膝関節症の原因は、老化や肥満、外傷などいろいろと考えられます。
変形性膝関節症は、関節の上にある大腿骨と脛の骨の間に起こりますが、中には、膝蓋骨と大腿骨の間に発生するケースもありその場合は膝蓋大腿関節症といいます。
【変形性膝関節症の症状について】
主な症状は次のとおりです。
・動き始めに膝がこわばる
(特に座っている状態から立ち上がる時の痛みや違和感)
・走ったり、歩くたびに膝に痛みを感じる
(’歩くだけでも痛い場合の方が、程度が重いと判断できます)
・長時間の歩行で膝に痛みを感じる
・階段の上り下りで膝に痛みがある
・膝に水がたまっているようだ(腫れ)
・膝のO脚がさらにひどくなっている
・膝がまげにくい(正座ができない)
・膝を完全にのばせない(やや曲がり気味)
・膝を動かすと音がする(ギシギシ、みしみし)
・椅子から立ち上がるまでに時間を要する
痛み方については、程度によって人それぞれですが、動かした時に痛みを感じやすいのが特徴です。
また、痛みだしてから、しばらく休むと次第に痛みが緩和されます。
ただ、進行すると安静にしても痛みが一向に改善できず、お薬に頼ることが多くなります。
【変形性膝関節症が中高年に多い?】
関節軟骨は、老化により機能が失われてしまうことから、中高年以降に多く見られます。
中でも肥満は、膝関節に大きな負担を日常的にかけつづけることから、他の人と比べて、発症の時期が早く、深刻になるケースも。
男性の場合は、60歳以降に多く見られますが、若い頃からの重労働や外傷が原因で、発症が早くなることもあります。
一方、女性は、更年期のホルモンバランスの乱れから骨がもろくなるとそれが原因となる場合もあります。
また男性よりも筋力が弱いことなども発生の時期が早くなると考えられます。
【変形性膝関節症の予防、緩和について】
変形性膝関節症をすでにわずらっている場合は、膝にこれ以上の負担をかけないことが大事です。
例えば、日常生活では、正座を控えたり、階段の上り下り、など、膝に負担をかけるような行動ができる限りしないように心がけましょう。
肥満など体重の増加が気になる場合は、食生活の見直しで改善してください。
また冷えは、関節や筋肉の働きや健康を阻害し、変形性膝関節症の症状を悪化させる要因となりますので、冷え対策も不可欠。
不良姿勢等については、整体院、整骨院の施術で改善できます。
運動については症状によって、無理は禁物です。
自己判断で実施するのではなく、必ず指導のもとはじめるようにしましょう。