手首に痛みがある方は、腱鞘炎の一つ「ドゥケルバン」かもしれません。
ゲーマー母指とも呼ばれる腱鞘炎の症状や予防法等を紹介します。
【「ドゥケルバン」って？】
スマホやタブレット、など、外出先でも移動中でもいつでもインターネットでさまざまな情報を入手したり、ゲームや本を読んだりと、大変便利な時代になっています。
若い世代では、人気のゲームに夢中になり、1日中スマホなどでゲームを楽しんでいる方も珍しくありません。
もちろん、若い人だけでなく、社会人や大人の中でも、仕事のストレス解消等にゲームを趣味にしている方も多いですよね。
その一方で、ゲーマー母指、という腱鞘炎が増加傾向にあると言われています。
ゲーマー母指とは、腱鞘炎の一つで「ドゥケルバン」です。
以前は、女性ホルモンが大きく乱れる妊娠中や産後、閉経前後の女性や育児、家事、パソコン作業などの指を細かく頻繁に使用する方々に多く見られる症状の一つでしたが、最近のスマホの普及にともない、若い世代でも多く発症する疾患の一つになっています。
主な症状は、手指の動かしにくさ、痛みや違和感、疼痛や腫れなどです。
親指の付け根には、長母指外転筋腱と短母指伸筋腱が腱鞘の中を通っています。
それにより指の動きをスムーズにしているのですが、何かしらの原因で、腱鞘に炎症が起こったり、腱鞘が厚くなると摩擦が生じ、通過障害を引き起こします。
それが「ドゥケルバン」です。
【「ドゥケルバン」の原因は？】
原因は、手の酷使です。
一般的には、育児中の女性やピアニスト、テニスプレイヤーやプログラマーなど、指先を頻繁に使用する方々の職業病として注目されていましたが、現在では、ゲームなどを楽しむ若者世代に急増。
特に、スマホでゲームをする際に、親指を主とし頻繁に動かすことで炎症が発生。
親指を広げる方向に特に強い疼痛、腫れ、可動域の制限等が起こります。
【「ドゥケルバン」の予防は？】
オーバーワーク、使いすぎが原因なので、安静にするのが一番の方法です。
痛みや腫れがある間は、とにかく指を使わないなど、安静にしておく必要があります。
場合によっては、装具を使い強制的に固定する事も大事。
スマホの操作はもちろんですが、荷物を指先で持たない、など日常生活の工夫も必要となります。
それでも夜間の痛み、疼痛がある場合は、アイシングで炎症を抑えましょう。
5分から10分ほど冷たいタオル等で患部を冷やすことで、炎症がしずまり、痛みが次第に緩和します。
ただし、冷やしすぎは禁物です。
休みを挟みながら、繰り返し冷やすことで、痛みが緩和します。
その後、接骨院などで適切な施術をうけ、再発を防止してください。
予防法としては、作業の合間、もしくは、作業後、指を使いすぎた、と感じた場合には、マッサージを取り入れ、筋肉のこり、疲労や血行不良を改善するように心がけましょう。
右手で左手をクルクルと回したり、マッサージするだけでも効果的。
また手をグーパーと開いたり、閉じたりの運動をすることで、筋肉のコリをほぐし血液の流れをスムーズにする事もできます。
その他、スマホでゲームをする場合は、時間を決め、長時間指を使いすぎないなどの対策も不可欠です。
指は、日常生活に欠かせない重要なパーツです。
一度不調になってしまうと、それが原因で、その他の不調を引き起こす可能性も十分考えられますので、安易に判断せず、無理をしないよう心がけましょう。
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